陸上自衛隊の浄水セットは沼地の水も飲める水に
2021年10月にRIPURI(リプリ)が発売されたよ。
これは浄水ボトルタンブラーで、フィルターを通すだけで水をろ過できるんだ。
電池やポンプで加圧する必要もないんだ。
とってもエコロジーだね。
ここでは料理に欠かせない水の重要性と災害時にも役立つ自衛隊の「浄水セット」を紹介していくよ。
目次
国際平和協力でも活躍の浄水セット
「浄水セット」は野外炊具1号と一緒に使うと効果を発揮するよ。
通常は野外炊具1号と同じ「3 1/2tトラック」に乗せて運搬。
国内での災害派遣はもとより、国際平和協力での実績もあるんよー
製造したのは神戸製鋼所で、1時間でおよそ「7.5立方メートル」の水をきれいにできるんだ。
災害時には1人で1日あたり「3リットル」が必要と言われているよ。
3リットルは、0.003立方メートルだから、たった1時間で2500人分の水が賄えるんだ。
2500人 = 7.5(浄水能力) / 0.003(一人分)
これは避難所に人が100人いたとして、25日分に相当するよ。
ぶちすごいね。
「逆浸透2型」は電源いらず
さっき紹介したのは1型の話。
実は2型もあるんだ。
こっちは電源が不要。三分割して大型輸送機やヘリコプターでも輸送できるよ。
さらに「海水」も飲料水にできる優れもの。
例えば、離島など川の水が少ないエリアでも使えるんだ。
他にもヘドロでいっぱいの沼地の水でさえ、飲めるように「ろ過」できるよ。
そして、外の気温が60度でも動かせるんだ。
1913年7月10日にデスバレー(アメリカ合衆国)で記録された最高気温が57.6度。
2型は地獄のような温度でも使える設備なんよー
なお、下限はマイナス30度。
2020年2月9日に旭川市江丹別で記録された温度がマイナス36度だから、ここだとうまく動かない可能性もあるね。
でも、その時の北見市はマイナス25度だったから大丈夫だよ。
2型の揚水能力は18メートルに
自衛隊の浄水セット2型は、水の種類によって浄化スキルが変わるよ。
例えば、川や湖のような「淡水」だと1日で70立方メートル、「海水」だと同じく1日で30立方メートル浄化できるよ。
ろ過装置は3段階あって、ディスク式除濁(長毛ろ過)、限外ろ過器、逆浸透ろ過器があるよ。
「限外ろ過器」は家庭用の浄水器のようなイメージが近いかな。
ちなみに溜められる水は10立方メートル、汲み上げられる水の量は1時間で9立方メートル。
9立方メートルの水は、だいたい3000人が1日で飲む量だよ。
製作はNECファシリティーズで、浄水セット2型のほか、病院から出る血液や血清の排水処理もできる会社なんよー
災害時に自衛隊から配られる食事には、こうした浄水セットも使われているんだね。